日本各地にはさまざまな花があり、その種類はおよそ155種類ほどと言われています。
そんな中でも北海道でしか見られない花があるのをご存じでしょうか。とくに北海道最北の離島「礼文島」には独自の花が多く、夏には約300種類の高山植物が咲く「花の島」としても知られています。
ここでは、北海道でしか見られない、または道内でしか咲かない花の種類や特徴、見ごろのシーズンをまとめました。北海道ツーリングの前に花情報を知っておき、その時期にしか観られない風景を楽しんでください。
礼文島でしか見られない花
その昔、大陸から切り離された礼文島は、独自の自然が今なお残されているエリアです。
レブンコザクラは代表的な花として有名で、たくさんの花がゴムマリのように斜面に咲く姿は可愛らしく、見る者をなごませてくれます。他にも、特定国内希少野生動植物種に指定されているレブンアツモリソウ、草丈が70~100㎝と大きく成長するレブンシオガマ、礼文島の風衝草原帯にだけ自生するレブンソウなどがあります。
シレトコスミレ
北海道の中でも、知床半島にしか分布していないのがシレトコスミレです。知床半島の中でも高山の砂礫地とごく限られたエリアに自生していて、小さくて白色の可愛らしい花を咲かせます。
主に6月下旬~7月に見られますが、登山家でも出会うのが難しいとのこと。知床で見られたらラッキーといえるでしょう。
エゾルリムラサキ
6月~8月の礼文島や北見山地、夕張山地、日高山脈などで見られるのがエゾルリムラサキ(蝦夷ルリムラサキ)です。本州のミヤマムラサキの変種で、空色のかわいらしい花を咲かせるのが特徴。主に高山で見られます。
チシマリンドウ
北海道の礼文島や利尻島、増毛山地、大平山などで見られるのがチシマリンドウです。多年草の高山植物で、背丈は15cmほど。開いた花びらの内側には、糸状に裂けた花びらがさらに入っています。
ユウバリリンドウ
ユウバリリンドウは、夕張地方の夕張岳や周辺にしか生えていない多年草の植物。一般的なリンドウの仲間で、チシマリンドウと同じく開いた花びらの内側にある糸状の花びらが特徴だが、チシマリンドウよりも内片の裂け具合です。咲く場所によって大きさが異なり、礫地に咲くタイプだと枝分れせず背が低い個体が多い傾向にあります。
ハマナスは他でも見られる
北海道と聞くとハマナスのイメージを持つ方が多いようですが、ハマナスは全国的に分布しているバラ科バラ属の植物で、生命力が強く土地を選ばないため、北海道以外にも自生しています。
ただ、シンボルフラワーではありますので、ハマナス畑と出会ったら写真に収めておきたいところです。