給油所の数に十分注意しよう
北海道は、本州以南に比べて人口密度が極端に低い地域です。そのため、ガソリンスタンドの数も大幅に少なくなっています。一平方キロメートル当たりの人口が東京都の約90分の1という環境では、ガソリンスタンドの設置も限られざるを得ません。
特に、山間部や町と町の間が離れている地域を走行する際は、給油の機会が非常に少なくなります。有名な峠道を通過する際や、道央と道東を隔てる日高山脈、大雪の山々を横断する際などは、ガソリンスタンドに出会えない区間が100キロメートルにも及ぶこともあるのです。
また、規模の小さな町のガソリンスタンドは、営業時間が短いことにも注意が必要です。土日祝日は休業していたり、夕方6時頃に閉店してしまうところもあるため、そういった時間帯に走行する際は早めの給油が不可欠となります。
高速道路に乗った場合も、給油できるサービスエリアやパーキングエリアが極端に少ないのが北海道の特徴です。道央道と道東道に合計4カ所しかありません。高速道路に乗ると、長距離にわたって給油できる場所がないため、一般道を走行する際以上に余裕を持って給油しておく必要があります。
給油所の位置を事前にチェックしよう
このように、北海道のドライビングでは給油に関して特に気をつけなければならないポイントがいくつかあります。そのため、ツーリングの際は事前に給油所の位置を確認しておくことが重要です。
ルートを検討する際は、ガソリンスタンドの分布を地図で確認しましょう。特に、町と町の間の区間や峠道、高速道路の区間では、給油できる場所がないことがないかしっかりチェックしておく必要があります。
また、ガソリンスタンドの営業時間も確認しておくと良いでしょう。早朝や夜間、休日に走行する場合は、営業時間外に遭遇する可能性があるため、事前に営業時間を把握しておくと安心です。
携行缶の準備も忘れずに
給油所が少ない北海道では、ガス欠のリスクも高くなります。そのため、ガソリンの携行缶を用意しておくことをおすすめします。
携行缶は、消防法適合品で「UN(試験確認済み)」マークのあるものを選びましょう。車内に搭載できる最大容量は20リットルまでですが、これだけあれば、ガス欠の際の臨時の給油に役立ちます。
ガソリンは危険物なので、携行缶の取り扱い説明書をよく読んで、換気などの注意事項を守るようにしましょう。
燃費を意識した走行で無駄な給油を避けよう
給油所が少ない北海道では、無駄な給油を避けるためにも、燃費を意識した走行が重要です。
ゆっくりとした加減速を心がけ、一定の速度で走り続けることが最も燃費を良くする方法です。急加速や急ブレーキは燃費を悪化させるので、絶対に避けましょう。
また、エンジン回転数にも気をつけましょう。回転数が低いほど燃費は良くなります。タコメーターを確認しながら、できるだけ低い回転域で走行するよう心がけましょう。
さらに、空気圧の管理も大切です。指定空気圧よりも低いと、タイヤの抵抗が増えて燃費が悪化します。定期的にタイヤの空気圧をチェックし、メーカー推奨の空気圧を維持するよう心がけましょう。
このように、給油所の分布を事前に把握し、携行缶の準備や燃費運転に気をつけることで、北海道のツーリングを安全かつ快適に楽しむことができるはずです。ツーリングの際は、これらのポイントを意識しながら、思いっきり北海道の大自然を満喫しましょう。